事例紹介 住信SBIネット銀行株式会社様

entrance Banking導入事例

システム導入の背景

住信SBIネット銀行株式会社(以下「住信SBIネット銀行」)は、住友信託銀行とSBIホールディングスが「銀行からの視点」ではなく「お客様からの視点」でサービスを提供することを理念に共同設立したインターネット専業銀行である。住信SBIネット銀行は、店舗を持たずインターネット、モバイル、電話のチャネルにより、資金決済サービス、住宅ローン、カードローンなど、多様な商品・サービスを24時間・365日、簡単かつスピーディに提供するインターネットフルバンキングを目指しており、2007年9月24日開業以降、順調に顧客数を伸ばしている。

住信SBIネット銀行は、インターネットフルバンキングを目指すにあたり、きめ細かな顧客管理や徹底した計数管理を行うため、新規開業前の2006年秋頃よりデータウェアハウス(以下DWH)を構築することとなった。今回のDWH構築は、住信SBIネット銀行の勘定系システムの構築を担当していた日本アイ・ビー・エム株式会社(以下IBM)とキヤノン電子テクノロジー株式会社の協業により進められた。

システムの概要

あらゆるデータを保持するDWH

entrance Bankingは、顧客分析から営業活動管理、計数管理までをサポートするトータルソリューションであるが、今回、住信SBIネット銀行株式会社に導入された情報系基盤(DWH)ソリューションは、当社が長年に渡り取り組んできた業務要件分析の結果に基づき、あらかじめ必要とされるデータ項目を収集した「統合データベース」である。

entrance BankingDWH

entrance Banking選定理由

低コスト・短期間での導入がポイント

システム第一部長 小川 隆司氏は、選定のポイントを次のように語る。

「開業に向けてシステム全体の要件定義を行っていましたが、銀行業務のスタートにとっては、勘定系システムの稼働が不可欠であるため、勘定系以外のシステムには多くの時間と人手を割けない状況でした。そのため、短期間かつ人手をかけることなく、DWHシステムを実現できるかということが、今回のシステム選定における重要なポイントでした。」

小川 隆司 氏

システム第一部 部長
小川 隆司 氏

このような厳しい条件下で、当社のDWHシステムが選定されたのには、以下のような理由があった。

「地銀で適用されたデータモデルがすでにあったということがポイントでした。データの定義をするのもかなり大変で、その定義の雛型が用意されているということは我々のワークロードを別の箇所に割けるという大きなメリットがありました。そして、将来的にBIシステムへの拡張が可能であるため、キヤノン電子テクノロジー株式会社のDWHシステムを選定しました。」(小川氏)

entrance Bankingは、実際に導入実績のあるデータモデルを保有しており、かつプログラムとしても実装済みである。このモデルをベースにしながらカスタマイズを行う為、早期・低コストにて対応が可能である。また、必要なデータをすべて網羅しておけば、その後の拡張が容易であるため、将来的にBIシステムへの拡張が可能となる。

情報資産の統合と共有化を実現

導入効果

短期間での導入に成功

今回のシステム導入において、プロジェクトの開始から完了までに与えられた期間は、1年弱であった。通常の銀行であれば勘定系システムが稼働しているため、そのシステムの情報をもとに、必要なデータ定義を行っていけばよいが、勘定系システムは開発中であったため、データを定義するのも難しい状況であった。しかし、当社には他行で稼働させているデータモデルがあり、定義すべきデータ項目がある程度予測できていたため勘定系システムとの同時開発にも大きな問題はなかった。

「情報系システムの構築は、勘定系システムが決まってからでないと進められないため、勘定系システム構築の進捗状況に左右されるという苦しい立場だったと思います。しかしながら、キヤノン電子テクノロジー株式会社から提案していただいた既存のデータモデルをベースにし、勘定系システムが決まってから、マッピングしていくという方法で進めた結果、短期間での導入ができました。」(小川氏)

導入後の効果

entrance Bankingの導入後の効果について小川氏は次のように語る。

「簡単にデータを蓄積させることができ、将来的にBIへの拡張が可能となるDWHシステムを構築するという当初の目的は、十分達成できています。」(小川氏)

また、DWHシステムを実際に使用している業務企画部長 中塚 秀和氏は、

「現在、試行錯誤を重ねながらデータを利用しています。必要なデータはすべてDWHにありますので、複数システムからデータを抽出する必要がなく、効率的に作業が進められます。」

と語る。

さらに保守面のメリットについて小川氏は、

「今回、DWHシステムでは、ハードウェア、OS、ミドルウェアのすべてでIBM製品を使用しています。勘定系システムもIBM製品を利用しており、勘定系と情報系のシステム基盤をIBM製品で統一することで総合的なサポートを受けられています。」

と語る。

今後の展望

顕在化してきたニーズへの対応

現在、住信SBIネット銀行は、蓄積したデータの更なる有効活用を模索する段階に入っている。

「システム導入当初からの課題でもあるBIシステムへの拡張を検討しています。」(小川氏)

また、企画部マネージャー 河口 貴史氏からも、

「将来的には、DWHに蓄積されたデータを経営管理の為のデータとしても利用できるようにしていかなければならないということを、課題と認識しています。各部門の方々に作業指示を出さなければ情報を取得できないとなると、情報収集に掛かるコストは大きなものになるため、自分で簡単に必要な情報を取得できるようになれば大きなコスト削減につながります。このようなコスト削減の積み重ねが、高金利の預貯金や、低金利でのローンのご提供へとつながっていきます。」

河口 貴史 氏

企画部マネージャー
河口 貴史 氏

という経営管理面でのニーズも出てきている。

マーケティング推進部 ゼネラルマネージャー 弘川 剛氏からは、

「現在、手作業で作成している定型レポート等を、帳票ツールを導入することで自動出力できるようにしてほしいというニーズやホームページまでの遷移情報や閲覧情報などの外部データを分析できるようにしてほしいというニーズもあります。」

と作業の効率化につながる方法も検討されている。

お客様情報

住信SBIネット銀行株式会社様

住信SBIネット銀行株式会社様

【本社】東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー18階
【開業】2007年9月24日
【従業員数】525名(2021年3月31日時点)
【預金総残高】6兆2,938億円(2021年3月31日時点)
【Web】住信SBIネット銀行株式会社 https://www.netbk.co.jp/

  • 当事例は2007年の開業後に取材したものです。
  • 本事例に記載の肩書や固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では、変更されている可能性があることをご了承ください。

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